ジョージアン ヴィネグレット チャーム 1797年or1823年 バーミンガム

約200年時を経た、
ジョージアンのアンティークジュエリー、ヴィネグレット。

宮殿や邸宅で華やかな舞踏会が行われていた時代。
貴族の女性がきついコルセットや蝋燭の煙などで、
失神するということがよくありました。
※男性の気を惹くためにフリをしたということも多々あったようです
倒れた女性に気付け薬を嗅がせて意識を戻す、
何かのシーンで観たことがある方もいらっしゃると思います。

ヴィネグレットとは直訳すると「酢」、
フランス料理では酸味の効いたソースのことをヴィネグレットソースとも言いますが、
アンティークでは気付け薬として使われた酸の効いた薬を染み込ませ、
持ち歩いたもののことを示します。

200年を越えた時を経たお品を初めて手にする、
ということで店主自身も少し緊張して触れました。

案じたよりもずっと、
とてもしっかりとした作りで全く損傷を恐れることなく開閉出来る、
素晴らしい作りのお品でした。

表面は聖書の装丁ような彫金が施され、
そして使われていた方のお名前でしょうか。
“AJH”と刻印されています。

裏面は唐草模様のような優美な彫金、
そして側面も細やかな細工が施されています。
どちらの面も隙のない美しさ。

こちらはそして染み込ませていた気付け薬のコットンのようなものも、
そのまま残されています。
そして、香りも今でも感じられるほど残っています。

ホールマーク(刻印)は以下が確認出来ます。
メーカーズマーク ST
スタンダードマーク スターリングシルバー
アッセイオフィスマーク バーミンガム
デートレター 1797年or1823年
デューティーマーク ジョージ3世

デートレターについては1797年と1823年のものがZを使用したもので酷似しており、
ヴィネグレットのスタイルから1823年ではないかと推測されるのですが、
デートレターのフォントは1797年のものの方に近いと思います。

随分長い間手元に置いておりましたが、
製造年について判断がつかず中々販売に至りませんでした。

古くて美しいものの真骨頂のような、素敵なお品です。

是非あと50年、100年と使い繋いで行って頂けたらと思います。

＊素材 スターリングシルバー
＊サイズ 1.6㎝×2.2㎝×0.6sm
＊重量 5.7g
＊年代 1797年or1823年
＊製造国　イギリス

※撮影用のチェーン等の小物は付属いたしませんが、
　ボックスにお入れし、ラッピングをしてお届け致します。